2015年10月7日水曜日

日常の一コマをテーマに

アトリエラポルトの最初の受講生で今でも毎週通い続けて頂いているY.kさんが、グループ展出品のために描かれた絵を紹介します。

今回はご自宅の居間を舞台に、いつも身近に接する物たちをモチーフにしました。


家で描いたスケッチやデッサンを基に、教室で油絵を制作しました。写真の左の絵はキャンバスペーパーに描いたスケッチで、右は構図や明暗を考えながらF6号サイズに再構成しているところです。

名所旧跡や高価で煌びやかな品々で目を引く絵ではない分、造形的な魅力をどれだけ見つけ出すかが良い絵になる条件だと思います。小さいサイズだと探しやすく、修正もしやすいので、この段階で時間をかけて煮詰めていきたいところです。

エスキースで構想が定まったら、いよいよ15号のキャンバスに制作です。

このようにベテランのY.kさん位になると、油絵の技術的な問題より、構図や色や明暗などの造形的な面が、作品の良し悪しに大きな影響を与えます。教室では、その点を重視してアドバイスをしています。例えて言えば、「7~8割が構成、2~3割が技法」のような感じです。













「古い暖炉」 F15号






見慣れた日常の一コマが、絵として生まれ変わったような作品で、アンチーム(intime)な雰囲気にあふれています。造形的な面においても、明暗法の中に、黄金分割や大小の矩形の反復とバランスなどを考えた大変凝ったものになっています。退職されてから絵を始められたのが信じられないほどの出来栄えです。








第7回 紙パルプ倶楽部絵画展より


現役時代のお仲間と始められた展覧会も今年で7回目を迎えました。年々規模も大きくなり、作品も充実して見応えのある展覧会になっています。













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