2015年9月16日水曜日

三原色から始める

アトリエラポルトに入ってから約1年半、週1回の受講で基礎デッサンからグリザイユへとステップを踏んで勉強されてきたK,rさんが、いよいよ色を使った油絵に進まれました。その制作過程を紹介しながら三原色の描き方について説明したいと思います。


アトリエラポルトでは、初めて色を使って描く方には三原色に基づいた最小限度の絵具での制作を薦めています。
鮮やかな色合いの絵にはなりませんが、明暗法に基づく現実空間の再現の練習には適した方法です。









使用する絵具は、イエローオーカー、レッドオーカー、ウルトラマリンを選びました。これに明度の変化を付けるためにシルバーホワイトとバーントアンバーを加えます。バーントアンバーは黒の代わりで、理論どおりに黒絵具を使うと色のニュアンスの乏しい絵になりやすいので避けています。



まずは、薄く溶いた褐色調の色合いでデッサンをなぞり、影を付けていきます。










次に三原色に白を加えたパートのある(バターのような)絵具でモチーフの色と明度を探していきます。

最初は混色理論にこだわらず自由に絵具を混ぜて、どんな色になるか発見しながら描くことが大切です。意外にいろんな色が出来るので驚かれると思います。







仕上げに近づき色の鈍さが気になりだしたら、レモンイエローやカドミウムレッドなどの鮮やかな絵具を加えて調整します。

細部を描き始めるとそこだけ色が飛んだようになりやすいので、時々モチーフと絵を並べて、離れた位置から全体を見比べることが必要です。














三原色による静物画 (F6号)




週1回の受講で約4ヶ月かかって仕上がりました。

途中でかなり色が暗く沈んでしまった時がありましたが、諦めずに制作を続けられて、最後は三原色で描いたとは思いえないほどの明るくて柔らかなトーンの絵になりました。初めて油絵具の色を使ってこれだけ描けたら言う事ありません。



デッサンからグリザイユへときっちりと段階を踏んで学ばれてきた上に、K.rさんの明度に対するデリケートな感性が加わった成果だと思います。

額装してお部屋に飾られると素敵ですよ!



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