2015年3月18日水曜日

究極の石膏デッサンを目指して

昨年9月からアトリエラポルトに来られているM.kさんは、すでに若い世代の写実系画家の一人として活躍されています。

美大時代に習った石膏デッサンと違う、アトリエラポルトの描き方に興味を持たれて学ばれています。

今回M.kさんは難度の高い「髭の男」を選び、究極の石膏デッサンを目指して挑まれましたので、その制作過程を紹介します。


まずは、形を大きく直線的に捉えていくことから始めました。


徐々に内部の細かい形に移っていきます。

この石膏像は、髪や髭などが非常に細かく作られていて描くのが大変ですが、陰影でごまかさず線で徹底的に形を描くようにアドバイスしました。

線で形を取り終えたら影をつけていきます。明部と暗部に大きく分け、暗部全体的を一方向からのハッチングで明度を落します。

暗部の形からモデリングして、明部に移っていきます。
背景を描かないデッサンでは、明部のモデリングは、見た印象よりかなり明るくデリケートに行なわないと、黒いブロンズのようになってしまうので注意が必要です。

石膏デッサン「髭の男」 (650×500) 画用紙に鉛筆


部分

30時間以上かけてじっくりと制作に取り組んだだけあって、素晴らしい石膏デッサンになりました。現象的な陰影に惑わされずに、大きな形から小さい形まで的確にボリュームを表しています。明暗の組み合わせも造形的に配慮されていて、石膏の輝きを感じさせます。

明部のモデリングが多少強く見えますが、基礎のデッサンでは無骨になっても、これくらい徹底的に形を追っていった方が良いと思います。





セザンヌの人体デッサン








例えば右のセザンヌのデッサンのように、西洋のアカデミックなデッサンは、驚くほど「存在する形」にこだわって描いています。日本のデッサン教育に欠けている視点ではないでしょうか?















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