2013年7月5日金曜日

明るいトーンで描く 1

前に紹介した作品までは、全体的に暗い色調で明暗のはっきりした絵を描かれていたEさんですが、この作品では明るいトーンで、中間色の美しい絵になるように、モチーフを組まれました。



桃色を全体の統一色(ドミナントカラー/最も面積の大きい色調)として、その中に反対色で彩度の高めの緑と青を、バランスを考えながら配置しました。繋ぐ色を暖色のオレンジ系統(パンとジャム)から選んだことで、明るく華やいだ感じのモチーフのセッティングになったと思います。










まずは、いつものようにキャンバスと同じサイズ(M10号)で、デッサンをしました。















出来上がったデッサンを、トレーシングペーパーで写し、その裏に、レッドオーカーをペトロールでおつゆ状に溶いて塗ります。


乾いたら、キャンバスに合わせて置いて、硬い鉛筆かボールペンで、トレーシングペーパーのデッサンをなぞると、転写されます。













今回は、色調がテーマですが、その基礎として、対象の明度関係が正しく捉えられていないと、リアルな空間の表現はできません。

そこで色を置く前に、カッセルアースとシルバーホワイトで、明暗だけを考えてエボーシュ(荒描き)をします。上から色を塗ることを考えて、実際よりも少し明るめに描きました。

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