2012年8月17日金曜日

模写をする 2

基底材のキャンバスは、原画と同じ位の布目の物を選びます。
H君は、クレサン製の中目のキャンバスにしました。



この時代のフランスの地塗りは、中間明度の有色地塗りが主流で、大きく分けて2種類あったと考えられます。

左側のセリューズ(鉛白)に、レッドオーカーを混ぜた暖色系と、右側のセリューズ(鉛白)に黒(ランプブラックやチャコールブラックなど)と少量のレッドオーカーを混ぜた寒色系です。












今回は、原画の背景から推測して、寒色系の地塗りをすることにしました。






キャンバス表面の油分を、サンドペーパーか溶剤を使って除去した後、油抜きしたシルバーホワイトに、ランプブラックと少量のレッドオーカーでグレーを作り、ダンパートマン(ルフラン)などのメジュームを加えて練り直し、パレットナイフで平滑に塗りました。











模写の大きさは、美術館では許されないことですが、原画と同じサイズにした方が勉強になります。


今回は、原画を痛めないように注意しながら、トレーシングペーパーで転写しました。













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